怪しいドアの向こう
ショーが終わったのは午後9時過ぎ
希望していた香水店に行くのだ。
光のショーを見なかった人たちは
一足先に行ったらしい。
ちょっと暗い街角の店の前にバス
が止まった。古びたドアをあけると
香水瓶が棚に並んでいた。そこを
抜けると、まずは香水瓶を作って
いる所で、間近でみせてもらう。
溶けたガラスを器用に丸めて香水瓶
の形にしていく。最期は、膨らませて
パーンと割って見せた。
きらきた輝くガラスが綺麗だった。
そしてセールスが始まる
その後、奥の部屋に案内される。
入ると、饒舌なセールマンが言葉巧みに
香水の宣伝をする。なんでも天然ものは
エジプト産がほとんどで、有名メーカー
卸しているとのこと。いろんな香りを
試させて、さあどうだ。買わんか。
香水瓶より香水を売りたいのだ。
セットで1万いくらだ。実際に街で買ったら
その数倍だよ。オマケもつけるよ。と
軽やかトーク炸裂。やっと解放されて
お土産の香水瓶を探す。どれも手作りだから
高い。色々迷ってラクダの形の香水瓶を
3つ選んだ。娘たちへのお土産である。
みんなも何かしら買ったようだ。
そう言えば、タメ口娘は香水セットを買った
そうだ。本当に羽振りがいい。
こいつ一体なに者なんだ。