和室であること忘れてた
ホテルの部屋に帰って、落ち着くと
すぐにお風呂に行こうということに
なった。
鍵は1つしかないので一緒に出ること
にする。
風呂用に籠が２つありかわいい。
昔の買い物かごのようだ。
それにタオルなどを入れて出発。
鍵はしっかり閉めた。
ロビーの階まで降りて、奥にいく。
風呂は2つあって、朝、晩と男女交代だそう
夜は男は手前だった。
中に入るとひょうたん型のふろ。
10畳くらいの広さ。お湯はあまり熱くない。
だれもいない。露天もあるので、
のぞいてみるかとドアを開けて外にでると
7、8人の男どもが一斉にこちらを向いた。
一瞬びくっとなったが、引き返すのも
何なので、端のほうからそろりと入る。
どうやら同じ会社の仲間らしい、
何とか課長がどうの、経理がどうのと
話をしている。
なんか興ざめなので、早々に出ることにする。
中の風呂でゆっくり浸かり外に出た。
私が当然早いので、先に部屋に帰る。
部屋を開けてびっくり。
布団が整然と敷いてあるのだ。
それも、陣地よろしくテーブルをはさんで
ちゃんとできている。
やばい。バックは開けたまま、
服も脱ぎ捨てたままだ。
どうも日本式はなれていない。
布団を敷いてくれるのは
当然のサービスなのだ、きっと。
でもいつ風呂に入ったのがわかったの
だろうか。それとも時間で尋ねてきたのか。
恥ずかしいのと気持ち悪さがこみ上げる。
ワイフもあとからきてびっくりしていた。
エアコンをつけて寝ることにした。
旅行の達人の本に書いてあった内風呂に
水をはって乾燥を防ぐ方法を実践する。
今日一日のお疲れさんを祝う！？
少しほろ酔いで、
愛用のアイマスクをして先に床についた。
夜中に時々汽笛のような音を聞いた。
きっと、湾の船のものだろうなどと
眠りながら考えていた。
