帰路は飛ぶように
360度カメラをオベリスクの上で撮って
いると最後までいた、女性が帰路に着いて
しまった。本当におれ一人である。
置いていかないでくれよ。
滑る所を慎重に走るように降りる。途中の
崖のような所のおり方がわからない
よく登ったよ。すこしでも早く帰らねば、
ワイフはどうだろう。怒っているかな。
急く気持ち抑えて下る。ようやくワイフが
待っているところまで来た。
おそるおそる最後まで行ったよ。と言った
あらよかったね。と平然と言われた。
助かった気にしていない。でも悠長なこと
はしてられない。バスでみんなが待って
いる。
約束の11時までは、あと15分くらいだ。
でも急がせると危ないので、ゆっくり
ゆっくりといいながら降りていく。
ようやく降りた。本当に最後だった。
ツアーが用意してくれた冷たいおしぼりと
麦茶が体と心にしみた。