流れが自然に
バスに乗ると当然のようににカルトューシュ店
に向かう。古代文字が刻まれた首飾りである。
材料は金が多いから当然高いだろう。もちろん
買わなければ降りなくていいって言われるけど
ふつうは降りるよな。これを目的に来た人もいる。
街角の小さな店の前にバスが止まる。
店の入り口を入ると色々な金細工が並んである。
その二階がカルトューシュの売場となっている。
早速、厳つい感じの男が笑顔を浮かべて、名前の
ローマ字を書けと言ってくる。断ってもしつこい。
トルコのときと一緒だ。小さなカルトューシュで
3万円。ガイドのKさんはしっかりと名前入りを
していた。ペンダントヘッドが2万円。ワイフは
スカラベに興味がありそうだ。一番小さいもので
1万5千円。試しに1万円にならないか。というと
1万4千円を提示された。その場所をそっと離れる
ここは、完全に買う気で来ている人と興味の無い人
に分かれた。名古屋のかしまし姉妹はあれこれ交渉
している。若造2人は早くも交渉がまとまった。
うれしそうな厳ついセールスマンが会計に現物と
カードを持って行く。何気なくみるとゴールド
カードである。あの年からするとIT成金か。
きっと旅行の目的の一つだったのか満足げである。
あと何人かの交渉が成立していく。
交渉は大詰めか
すると別の交渉を終えて先ほどワイフを攻めた男が
やってきて1万3千円を示してきた。あくまでも
1万円を譲らない、すると女マネエジャーの所に話
に行った。身振り手振りで交渉している。いかにも
やり手ババァが面白くなさそうにうなづいた。
1万2千5百円で、どうだばかりに男が提示する。
そんなの負け時と1万円を繰り返す。小声でワイフ
に「ほんとうにほしくないの」と確認すると興味な
さそうなので、交渉不成立。終了チーンである。
この店で40分ほどかかった。「今日はガイドさん
いいバイトになったね。」とつぶやくと、そんなこ
と言わないのとワイフにたしなめられた。