ベテランガイド、ナオさんの戦略
キュランダ鉄道の出発駅は、なんと
改札がなかった。
駅舎は、マッカーサーが使った列車
を改造したものであった。
あの、コーンパイプをくわえて日本
に進駐した将軍である。
時間になると遠くの方から列車が
やってきた。すごくゆっくりだ。
プラットフォームに書いてある
黄色の線から内側に超えてはいけ
ないそうである。
この列車は6人掛けの対面箱型
である。ファミリー4人以外は
みんなペアである。ここで抽選と
なった。どこかの組が片側4人
となる組があるのだ。ここは
ワイフにくじを引いてもらった。
そしてあたってしまったのである。
トホホ。
いきなりのボリュームアップ
車両に乗り込むとナオさんがいきなり
大声で話を始めた。
なんだなんだと思っていると出発まで
他の乗客が乗ってこなかった。
あのうるさい日本人ガイドがいる車両
はやめようと考えたようだ。
これが、ナオさんの戦略。我々だけの
独占車両となり、ペア2人片側席となる
ことができた。さすがー
この戦略もう一つの意味があったのは
後程わかった。